IFRSの初度適用における留意点

IFRS基準に基づく初度適用による財務諸表を作成するためには具体的には次の点に留意する必要があります。

(1)最低でも1年分の比較情報の開示が要求されているために、IFRSを初度適用する企業は少なくとも2年分の財務諸表とIFRSの適用開始日(2年前の期首)の貸借対照表(IFRS開始貸借対照表)を作成する必要があります。

(2)初度適用時の財務諸表を作成する場合に準拠すべきIFRSは、開示する最終のIFRS財務諸表の貸借対照表日(報告日)において有効な基準になります。

(3)IFRS開始連結貸借対照表の作成にあたってはすべての資産、負債をIFRSに基づいて適切に会計処理するために必要な範囲で必要な期間遡ってIFRSを適用しなければなりません。

(4)IFRSは原則主義を採用しています。原則主義の特徴としては以下の点が挙げられます。

1. 基本的な原則としての会計基準等のみが設定されている
2. 事例に関しての詳細なルールや数値基準はない原則主義においては、詳細な会計基準等がないため、企業ごとに経済的実態をよく理解したうえでの判断、会計処理を行う必要があります。したがって、各企業は自社の業務を分析し、会計方針を作り込んでいく作業が必要になります。

(5)原則主義になると、監査法人との議論が非常に重要になります。最終的な判断は、企業自身で行うことは言うまでもありませんが、企業はなぜその会計処理を行ったのかについての合理的な説明を行う必要があります。その説明を監査法人がジャッジすることから、監査法人とのコミュニケーション資料の作成が不可欠になります。

(6)原則主義になると、会計処理の判断の説明を詳細に「注記」という形で開示する必要がある といわれております。したがって、原則主義になると、財務諸表の注記のボリュームが増え、実務負担がこれまでに比べかなり増加することが予想されます。

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